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能登半島を一周した話・2日目
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この日は福井県を廻る日です。
全てを廻るのは無理なので、
・永平寺(えいへいじ)
・東尋坊(とうじんぼう)
・芦原温泉(あわらおんせん)
を廻る予定です。
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まずは電車で敦賀駅から福井駅に向かいます。
福井駅は結構でかい駅で驚いた。
福井駅の東口から永平寺行きの京福バスが1時間に一本くらい出ているので、それに乗り込みます。
永平寺と東尋坊を廻る人のために2日間フリー切符みたいなのがあるので、それを買うと通常の値段より安くバスの運賃を済ませることができます。
福井駅の東口にバスのチケット売り場があるので、そこの窓口で購入します。
バスに乗って30分ほどで永平寺に到着です。
バスを降りると森林の中にいるような空気のさわやかさと巨大な永平寺の一角が目の前に現れてびっくりしました。
もはやここまでくるとアニメの世界のレベル。
平日だというのに結構な観光客がいらっしゃいました。 日本曹洞宗の大本山らしいです。
曹洞宗は専ら坐禅をするのが特徴の宗教だそうで、元々は道元が1200年ごろに中国の宋からGETしてきた宗教です。
永平寺では食事や入浴も修行のうちに入ります。
多分、生活の全てが修行になるのでしょう。
食事は「自分が食事を受けるのに値する行動をちゃんと取れていたか」を自問自答しながら頂くそうです。
大変ですね。
入口の門に到着。
門に着いたところで早速、おばちゃん達に写真を取ってもらうように頼まれる。
一眼レフを肩にかけているからなのか、頼みやすい顔をしているのかは知らないが人に写真を取ってもらうように頼まれる確率がハンパなく高い気がする。
参拝券。
3月の終わりだというのに雪が残っている。
永平寺では建物・絵などはフラッシュ無しで撮影していいが、修行中の僧は撮影してはならないというルールがあります。
そういうルールを畳の上で正座をさせられて聞かされます。
(厳格な雰囲気が人を勝手に正座という体勢に導きます)
話が終わると畳の部屋の置くの障子が開き、2階・3階への階段が現れました。
3階の通路。もう一度言いますが、ここは寺です。
お庭。
お階段。かな~り登ります。
なんかいいところ。
凄すぎだ。ここがお寺だということを忘れてしまうくらい。
大広間では、永平寺の映像が放送されていました。
私が見たときは修行のために入山するのに1時間30分説得していた様子が放送されていました。
帰るときに記念に門で写真を撮ってもらいました。
永平寺の前の商店街的なところで、ごはんを食べることにした。
どうやら福井県の得意技に「おろしそば」という大根おろしを乗せたそばがあるみたいだ。
そのおろしそばと永平寺の修行僧が古くから貴重なたんぱく源として食していたごま豆腐を頼んだ。
両方とも精進料理である。
おろしそばは単純に大根おろしがちょっと盛られたそばだった。
せっかくならもっと山盛りでもよかったと思う。
それこそそばを食べているのか大根おろしを食べているのかわからないくらいに盛ってくれればインパクトもでかいと思う。
そばを3口ほど食べてから、味噌が乗っているごま豆腐に箸を入れてみるとまるでババロアのような質感で度肝を抜かれた。
プリプリ具合と箸を入れても粘着してなかなか切れない感じはまさしくババロアだった。
ごま豆腐というよりかは完全にデザートとして成り立つ存在である。
修行僧の毎日の楽しみであるのは間違いないだろう。
バスの到着は永平寺門前であるのに対して、帰りのバスは商店街の坂を一番下まで抜けてカーブを少し曲がったところにあります。
帰りのバスの種類に寄ってはそのまま東尋坊まで向かうことができますが、私は福井県の得意技である「ソースカツ丼」も食べにいく予定でしたので福井駅に一度戻りました。
福井駅の西口側を歩いていくと、福井城跡があります。
城跡には福井県庁と福井警察本部が建っています。
城はありませんが、石垣は残っていて福井県庁が要塞みたいな感じで見えてきます。
敷地内に入りましたが、ほとんど建物が建造されているので、見所はほとんどありません。
そのまま敷地を抜けてソースカツ丼を生み出した「ヨーロッパ軒」という有名なお店に行きます。
平日だというのに結構人がいました。
これが休日だとしたら、もしかしたら並んでいたかもわかりません。
お店の人に聞くと初心者にはソースカツ丼セットをお勧めしているみたいで、それを頼んだ。
サイン多すぎ。
完成までわりと早かった気がする。
ヒレカツにほどよく絡んだソースが食欲を掻き立てた。
ソースはウスターソース系だが、ウスターソースそのものではない。
似たような味を食べたことがあるなと記憶のなかをたどってみると、ソースの味はペヤングソース焼きそばのソースの味にかなり似ていた。
ペヤングソース焼きそばのソースでカツ丼にかけてみれば近い味が得られるかもしれない。
丼を掻き込むように一気に食べてしまったくらいおいしかった。
さっき永平寺前でおろしそばを食べて来た人間なのにこれはすごい。
予想より早く提供されたことと食べ終えるのが早かったため、予定より2本早いなんとか鉄道の電車に乗って三国駅を目指します。
恐竜が座ってました。
氷河期の滅亡を逃れてなんとか少数ではあるが、今日までやってこられたって言ってました。
死んだ仲間のお骨を眺めている様子が涙を誘います。
三国駅からバス、あるいはタクシーで東尋坊へ行くことができます。
次の駅でアテンダント(乗務員)の女性が乗ってきました。
のどかな風景が続く。
目的地に近づいてきたときにアテンダントが
「東尋坊へ行くにはあわら温泉駅からバスに乗ると便利です」
とあわら温泉駅到着する前に言った。
バスと電車の接続時間を調べようとしたが、いきなり言われたので調べている間にあわら温泉駅を通過してしまった。
通過したあとにわかったが、あわら温泉駅で降りればすぐ東尋坊行きのバスに乗れていたみたいだ。
フリーチケットもあるのでバス代もかからない。
一方、そのバスを追い越す形で先に東尋坊に近い三国駅に自分は到着したわけだが、あとから来るバスは三国駅に停車しないバスなので、タクシーで行くしか方法は無くタクシー代を損した。
タクシーを降りると東尋坊へ向かう道にある商店街を目の中の網膜で感知することができた。
この商店街を歩いていけば、どうなるものか(以下、アントニオ猪木)
東尋坊タワーに登ろうとしたが、
「いや待てよ。先にタワーから東尋坊を見たら歩いて見に行ったときに感動が薄れるぞ」
ということでまずは歩いて東尋坊に行くことに。
商店街的なところを歩いているとやはり越前ガニが有名なだけあって、蟹を売りにした飲食店が多いみたいだ。
福井県は昔は越前の国と呼ばれていたので、福井で取れるカニならどこでもOKだということです。
東尋坊につくと高さ何十メートルの断崖絶壁・・・ではありませんでした。
ガッカリしました。
テレビとかで見たときは何十メートル、最低でも40mもある高い絶壁のようにも見えた気がするんだけどなぁ。
一番高いところでこんな感じ。
そんなに高くないので、前に東尋坊から海に飛び込んで死なないことを実演していたおじいさんもいたそうです。(現在は引退しているみたい)
自分が立っている大地の壁面が東尋坊のギザギザした岩肌であり、それをしっかり見るには遊覧船を用いて海から見るしか方法はありません。
なので、とりあえず遊覧船に乗ることにしました。
ちなみにこの3月の時期は夕焼けを見る「サンセットクルーズ」は運行してないとのこと。
どうやら本日の最終便だったようで、先にタワーに上がっていたら船には乗れなかったみたいでラッキーでした。
船から見たほぼ全体図。
こんな感じで、何十メートルもある断崖絶壁というわけではない。
東尋坊の説明をしてくれるおじいさんがこれまた饒舌で、流暢に東尋坊のことをお話してくれます。
説明タイムじゃないときはしきりに自分に話かけてきます。
雄島というところに上陸している人がいた。
船内の人が手を振ったら振り返してくれた。
流暢おじいさんいわく、夜になるとアベックがたくさんこの島に来るそうだ。
アベックという言葉が年を感じさせる。
流暢おじいさんに「今度は恋人と来なされ」と言われました。
直訳すると、「二度と来るなよ!」ということです。
日本人は遠い言い回しが本当にうまい!
船で崖の浸食している部分にINします。
見上げるとこんな感じ。
船を降りる。
押されたら転落しちゃうぜ。
救いの電話というのがあって自殺を踏みとどまらせるライフラインがあります。
大体、17時で商店街のお店はほとんど閉めてしまうホワイト企業ばかりです。
タワーの方も17時で終了してしまうため、閉店前にタワーを登ることにした。
登ってわかったけど東尋坊が全く見えない。
タワーを降りて京福バスであわら湯のまち駅を目指します。
セントピアあわらへ向かいます。
共同浴場です。
次のバスが来るまで40分しかないので、
急いで全裸になります。
10秒ほどで全裸です。
いいタイムです。
頭を洗うとかなりのタイムロスなので、体だけを洗い温泉に飛び込みます。
時計を見ながら温泉に入り、バス到着12分前に温泉を出て服を着て駅へ向かいました。
5分前くらいに着いたのであわら温泉駅の観光案内所みたいなところでなぞのゆるキャラのグッズを買います。
湯めぐりごんぞう君です。
バスに乗ってJR芦原温泉駅に着きました。
駅前で猫なついたったw
ここから1時間ほど電車に乗って金沢に到着しました。
駅そのものが要塞と化している金沢駅。
東京都でもこんな芸術的な面白い駅は無いです。
水が噴き出して文字を構成している。
面白いのは水は一定のままではなく常に変化している。
文字になったり時間を表したり。
夕飯は特に決めてなく、適当に駅周辺でなんかあれば食べようと思ってました。
金沢駅の改札付近をプラプラしていると、「加賀料理 大名茶屋」という広告を見つけ、今日泊まるホテルに近いこともあり、そこにいくことにしました。
加賀は石川県の昔の呼び方のことです。
加賀という言葉から連想されるのは「加賀野菜」ですね。
教科書にも載るくらいの日本でも有名な野菜の産地で、これはいやでも期待が高まります。
お店の前に到着して気付きましたが、格式の高いお店っぽい感じがプンプーンしてました。
しかし、今さら他のお店を探しに行くのはめんどくさいのでここにINしました。
お店に入ると、普通の飲食店のような気もしたが、座敷のカウンター席に案内されると普通ではないことを確認させられました。
まずはメニューの郷土料理の欄から、ゴリの唐揚げと鴨冶部煮(かもじぶに)というのを頼んだ。
ゴリの唐揚げが最初に来てとっても驚いた。
この小さな魚2匹が1000円か・・・
お腹いっぱいまで食べるとしたら末恐ろしいな。
濃厚な魚の風味が口の中から脳天に直撃して贅沢をしていることを認識した。
次に鴨の治部煮。汁はとろみがある。
汁ものでは、今までに食べたどんな汁よりもうまかった気がする。
それこそ最強だと思ってた豚汁よりもうまいと思う。
おかわりしようとしたくらいだ。
ここらへんで有名な「すだれ麩」。
加賀藩前田家の料理人が享保年間に創製した加賀麩を代表する麩で、加賀料理・治部煮には欠かせない食材らしい。
もちもちしていて他に表現できない食感は素晴らしかった。
ゴリの佃煮。
このゴリは取れる場所が違うらしく、取る場所で種類や大きさが変わるらしい。
小さい種類のゴリみたいだ。
加賀野菜のてんぷら。
加賀野菜の説明書をもらって説明してもらった。
金時草、吾郎島金時(さつまいも)、加賀れんこん、
打木赤皮甘栗かぼちゃ、のてんぷらだそうだ。
特に加賀れんこんは真っ白じゃなくて、うっすら色がついているのが特長。
料理人の方も
「加賀れんこんと普通のれんこんは全くの別物と考えた方がいいよ」
と、おっしゃっていた。
加賀れんこんは通常のれんこんよりシャキシャキ感は無く、非常に食べやすかった。
金沢から加賀れんこんを発送してもらいたいくらいだ。
カニ雑炊。
全部で5000円くらいだったかな?
飲み会で1回4000円とか持ってかれるのを考えれば、素晴らしい食材を素晴らしい料理人が調理してこの値段で楽しむことが出来るのはお金の使い方としては全く間違えてないです。
お腹いっぱいなったところで、ホテルに向かっておやすみです。
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